単語ばかりでいいの?
例文も読めないんだけど?
英語が苦手な受験生がぶつかる疑問
「単語ばかりやっても意味がない」って聞いたけど、「まずは単語から!」という人もいる。
でもそもそも、例文の英語すらよくわからない。
それに、「3%の単語が分からないと長文は読めない」って本当?
このように、何から始めればいいのかわからず、手が止まってしまう人は多いです。
でも、心配はいりません。
英語が苦手でも、あと1年でやるべきことは整理できます。
単語ばかりではダメ。でも、単語抜きでは始まらない
英語ができるようになるには、もちろん単語だけでは不十分です。
けれど、語彙がなければ「読めない・書けない・聞き取れない・話せない」のも事実。
単語は英語力の材料です。
そこに文法と実際の使用経験(読む・聞く・書く・話す)が加わって、初めて「使える英語」になります。
「例文で覚えよう」と言われても、例文が読めない…
英語が苦手な人にとっては、単語帳の例文ですら壁になります。
例えば:
He runs a coffee shop downtown.
この一文に対して、
- run は「走る」じゃないの?
- downtown? coffee shop? …知らない単語だらけ。
となり、結局覚えられないまま終わってしまうことがよくあります。
「3%の単語が分からないと読めない」は本当?
これは、語彙研究の中でよく出てくる数字です。
- 単語の98%以上を知っていれば、長文はスムーズに読める
- 95%くらいだと、なんとか内容は追える
- 90%以下になると、理解が難しくなる
つまり「3%」という数字は、限界ギリギリのラインという意味です。
ただし大事なのは、
❌「単語数」だけではなく、
⭕️「どの単語が分からないか」が大きく影響する
ということ。
主題語やキーワードを知らなければ、1語でも理解不能に陥ることもあります。
焦らず、急げ
まず大前提:「時間がない人ほど、遠回りを避けるべき」
実は、
“基礎を飛ばして難しいことをやる”のが一番の遠回りです。
苦手な人が、難しい長文・難解な語彙をいきなり詰め込んでも、理解も記憶も浅く、結局時間のムダになるケースが非常に多いです。
✖「背伸びして難しい問題ばかりやる」
〇「自分の現実レベルから、“今読めるもの”を確実に増やす」
英語が苦手でも、正しい順番で「読める英文」を増やしていけば、必ず前進できます。
基礎を固めてから実戦へ――それが一番の近道です。
「run」を使ったレベル別例文(段階つき)
carry
レベル | 英文 | ポイント(日本語) |
---|---|---|
Level 0(超初級) | I carry. | 動詞だけの基本文。意味のイメージ(持つ・運ぶ)を入れる第一歩。 |
Level 1(初級) | I carry a bag. | 目的語を追加して「何を持つか」が明確に。 |
Level 2(中学) | He carried the baby carefully. | 過去形+副詞の組み合わせ。中学文法の総合活用。 |
Level 3(高校基礎) | The store carries organic products. | 「carry=取り扱う」の意味。多義語の理解が必要。 |
Level 4(高校応用) | This policy carries some risk. | 抽象名詞と組み合わせた「影響を伴う」の意味。単語選びもやや上級。 |
Level 5(大学入試) | His words carried a strong emotional impact, though he spoke calmly. | 比喩・抽象・文の対比構造など、読解力が求められる。 |
このように使うと効果
- 苦手な人は: レベル0〜2で「意味がすぐわかる」体験を。
- 慣れてきた人は: レベル3〜4で語彙の「広がり」を見る。
- 読解力がついてきたら: レベル5で論理的・抽象的な表現の導入を。
CEFR × YL × 英検 × 教育段階の対照表(目安)
教育段階 | 英検 | CEFR | YL目安 |
---|---|---|---|
小学校卒業時 | 5級〜4級 | A1 | 0.0〜1.0 |
中学1〜2年 | 4級〜3級 | A1〜A2 | 1.0〜2.5 |
中学3年(卒業時) | 準2級 | A2〜B1 | 2.5〜3.5 |
高校1年 | 準2級プラス | B1前半〜中位 | 3.5〜4.0 |
高校2年 | 2級 | B1〜B2 | 4.0〜5.0 |
高校3年 | 準1級 | B2〜 | 5.0〜7.0 |
大学生・社会人 | 1級〜 | C1〜 | 7.0〜10.0 |
