IELTSが高校生に人気の理由
近年、日本の高校生の間で IELTS(アイエルツ) が注目を集めています。
少し調べてみると、実際に多くの有名大学がIELTSスコアを入試に利用していることが分かります。
- 明治大学 商学部:4.0以上で出願可能
- 明治大学 全学部統一入学試験:4.0以上で出願可能、スコアに応じて得点換算
- 学習院大学 理学部:4.0以上で出願可能
- 國學院大学:4.0〜5.0で70点として換算
- 中央大学:英語文学文化専攻を除き4.0以上で出願可能
- 法政大学:情報科学部、デザイン工学部で4.0以上出願可能
- 東海大学:4.0以上でスコアに応じて得点換算
- 青山学院大学 総合文化政策学部:4.0以上で出願可能
- 立教大学:異文化コミュニケーション学部を除き4.0以上で出願可能
- 東京理科大学:理学部第二部以外はスコアに応じて得点加点
こうして見ると、「バンド4.0」という一見低いように思えるスコアでも、出願資格を得られる大学がかなり多いことが分かります。
英検とIELTSの違い
多くの高校生がまず目指すのは「英検」ですが、実はこの2つの試験は性質が大きく異なります。
英検
日本国内の大学受験や資格加点に強い。しかし海外ではほぼ通用しない。
IELTS
イギリスやオーストラリア、カナダ、ニュージーランドをはじめ世界中の大学で通用。さらに永住権取得にも利用できる。
つまり、英検は「国内限定の資格」である一方、IELTSは「国際的に認められる本物の英語資格」なのです。
「準1級よりIELTS」のすすめ
英検2級に合格したあと、多くの人が準1級を目指します。
しかし、もし将来を見据えるなら、準1級よりもIELTSへ切り替える方がはるかに価値があります。
なぜならIELTSは、
- 「その国で生活できるか」
- 「大学の授業を受けられるか」
といった 実際の英語運用力 を測る試験だからです。
単なるテスト対策ではなく、英語を「使えるかどうか」という視点で作られているため、学習そのものが将来に直結します。
実際のケースから
私の教室でも、英検2級を持っていた生徒が大学進学後に
「授業の受講資格としてIELTS6.0が必要」と言われ、慌てて勉強を始めた例があります。
その時点でスコアは 5.0 でしたが、日頃から多読などに取り組んでいたため、十分対応できました。
また、同じ学科の友人は 4.0〜4.5 で苦しんでいたようですが、その子は短期間で6.0に到達したそうです。
つまり、「特別に英語が得意」というわけでなくても、IELTSの形式に合わせた学習をすれば十分伸びる可能性があるのです。
まとめ
- 英検は日本国内では有効だが、国際的には通用しない
- IELTSは世界で認められる「英語資格」
- バンド4.0からでも日本の有名大学に出願可能
- 将来の留学や進学、キャリアの選択肢を広げるならIELTSがおすすめ
英語は「世界の共通語」であり、日本だけの資格にとどまる必要はありません。
高校生のうちからIELTSを視野に入れることが、将来を大きく変える一歩になるでしょう。
