英語

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中高生の英語が変わる「比較級・最上級105語形容詞カード」

英語を教えていると、比較級・最上級がうまく使いこなせない生徒にたくさん出会います。more / er の区別が曖昧不規則変化が覚えられない単語は知っていても、文にすると手が止まる作文で比較表現が使えない中学〜高校にかけて、比較級・最上級は「できる子・苦手な子の差が一気に開く単元」です。そこで今回、中高生が負担なく、視覚的に理解できるように作ったのが比較級・最上級の形容詞カードセットです。「見るだけで理解できる」ことに徹底的にこだわりました英語が苦手な子でも「この形になるんだ」とひと目でわかるようにデザインしています。原級 → 比較級 → 最上級を一枚で完結すべて同じフォーマットで統一er型、more型、不規則を自然に見分けられる色・配置・行間すべて中高生向けに最適化「説明を読む」のではなく「見て理解する」教材になっています。「実際に使う語だけ」徹底的に厳選中学生・高校生が文章で出会う語を中心に選びました。ムダな語は1つもありません。基礎語:big / long / easy / difficult感情語:happy / sad / tired / angry授業で必要:importan...
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高校生は中学英語をどれくらい身につけているのか?

この本は、日本の英語教育で「高校生は中学英語をどれくらい身につけているのか」というテーマに真正面から向き合っています。「中学英語ができるレベル」というのは、実はこの定義はかなり深いです。アルクでは、27大学、3年間分の入試問題4000題を実際に解いてみて、中学英語だけでどれくらい太刀打ちできるのかを調べています。(ただし未知語がないという条件での検証です)すると、なんと79パーセントの問題が解けたそうです。中学英語を本当に使いこなせるレベルまで定着させれば、ここまでできるということに驚きますよね。著者たちは、多くの高校生が3年間学んだ中学英語を十分に定着させられていない現実を指摘し、「教えたつもり」と「身についた状態」はまったく別物だと語ります。なぜ中学英語が身につかないのか、そもそも定着とはどういう状態なのか、学校ではどう評価されてきたのか。そういった背景がとても丁寧に解説されています。また、中学英語の定着度を示すようなデータが本当に存在するのかを探し、自分たちで調査を行った過程についても触れられています。中学英語が使えるレベルまで身についていないと、高校以降の学習が一気に難しくなる...
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英語が「覚えたつもり」で終わらない!単語カード4ステップ活用法

単語カードを最大限に活かす4つのステップ単語カードを使うときは、次の4つの観点でチェックするととても効果的です。その単語が読めるか(認識)単語の意味がわかるか(理解)日本語を見て英単語がパッと出るか(想起)その単語を使って例文が作れるか(運用)この4ステップは、認識 → 理解 → 想起 → 運用という、言語習得における自然な流れそのものです。ただ暗記するだけでは語彙は定着しません。「意味がわかり、使える状態」まで持っていくことで、初めて語彙は力になります。なお、英検準1級レベルのような難しい単語の場合は、ステップ2(理解)までで十分なことが多いです。一方、英検準2級レベルまでの基礎語彙では、ステップ4(運用)まで行うことが必須。そうしないと、実際のコミュニケーションで使える単語にはなりません。シンプルですが、とても強力な方法です。ぜひ、単語カード学習に取り入れてみてください。home
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文法は「形」だけじゃない!——どうすれば使える知識になるのか?

多くの生徒を見てきて感じるのは、「文法を理解できない子は一定数いる」ということです。また「理解はできるけれど、いざ使うときに使えない」という子も少なくありません。しかも、それは難しい文法ではありません。中学1年生で学ぶごく基本的な文法でつまずいているケースが目立つのです。たとえば——be動詞と一般動詞を同時に使ってしまう否定文や疑問文のときに、どちらを使えばいいか分からなくなるこうした「基礎のつまずき」が、その後の英語学習に大きな影響を与えていきます。文法は「形」だけではないなぜ、こんなにシンプルな文法でも正しく使えない子が多いのでしょうか。それは、文法を「形のルール」とだけ捉えてしまっているからです。応用言語学者のMarianne Celce-MurciaとDiane Larsen-Freemanは、文法を次の3つの側面で捉えることを提唱しています。Form(形)… 文法のルールそのもの。Meaning(意味)… その文が伝えている内容。Use(使用)… 実際の文脈でどう使われるか。この3つがそろって初めて、文法は「使える知識」になります。文法は Form・Meaning・Use の...
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漫画 英検アウトプット ネタ:手書き vs デジタル

お題:Do you think it is better for students to write by hand than to use tablets or computers?この漫画は「手書きとタブレット、どちらが学生にとって良いのか?」というテーマを、EmmaとLilyの会話を通して描いています。ライティングやスピーキングでは、話題について自分の意見と理由を説明する力が求められます。この漫画では、理由や意見が自然な会話の中で紹介されているため、意見を考えるヒントとして活用できます。同様のレベルのお題が10個入っています(Amazonで販売中)↓(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b=b||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts;(b.q=b.q||,e.appendChild(d))})(window,document,"script","//dn.msmstatic.com/site/cardlink/bundle.js?...
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英単語の読み方が変わる!Magic e(マジックe)のルール

先日、高校生のクラスでのこと。いくつかの単語を読むのに苦労していた生徒が数名いました。よく見てみると、その単語は「マジックe」ルールで読めるものばかり。そこで「最後の e があると、前の母音がアルファベット読みになるんだよ」と紹介したところ、生徒たちは一斉に「えっ!そういうことだったの!?」と驚き、感動していました。もし「マジックe」をまだ知らない方がいたら、ぜひ参考にしてください。Magic e(マジックe)のルールとは?単語の最後にeがあると、その前の母音はアルファベット読み(長母音)になる。そのe は発音しない(サイレントe)例(マジックeの単語の例)cap/kæp/帽子 → cape/keɪp/マントpin/pɪn/針→ pine/paɪn/松/パイナップルhop/hɒp/跳ぶ→ hope/hoʊp/希望mad/mæd/怒った→ made/meɪd/作った児童英語では当たり前になりつつありますが、それでもまだまだ知らない中高生はたくさんいます。暗記ではなく、ルールを知って単語が読めるようになると、英語の読みはグンと楽になります。是非知っておいてください!home
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themselves と theirself:間違いから見える英語の歴史

「themselves」を「theirself」と書いてしまう英語を教えていると、生徒がよくthemselves → theirselfと間違える場面に出会います。最初はあまり気にならなかったんですが、間違える子が多いのでなぜかなと探っていくと理由がありました。所有格の影響再帰代名詞にはパターンがあります。1人称・2人称は所有格 + selfmyselfyourself3人称は目的格 + selfhimselfherselfthemselvesつまり、myself / yourself の流れで「their + self」と考えてしまうのは自然なことなのです。歴史的な背実はこの違い、古英語の名残です。古英語では「self」は形容詞のように使われていて、代名詞の後ろにそのまま付けられていました。mē self(= me myself)ūs selfe(= us ourselves)hē self(= he himself)つまり、もともとは目的格 + selfが普通でした。ところが中英語以降、1・2人称では所有格 + selfの形が広まり、現在のmyself / yourselfが定着し...
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子どもが「趣味」を英語で語れない理由、知っていますか?

〜「hobby」って何だろう?〜「あなたの趣味について英語で書いてみましょう」そんな課題を出すと、こんな答えがよく返ってきます。「水泳です。健康にいいからです。」「絵を描くことです。成績がよくなるからです。」うーん…たしかに一見正しいように思えますよね。でも実は、「健康にいい」「成績が上がる」だけでは、英語で言うところのhobbyとはちょっと違うのです。Hobbyとは「好きでやっていること」hobbyは、ただ「役に立つこと」ではありません。英語でhobbyと言うとき、それは自分の意思で(誰に言われたわけでもなく)楽しくて(やると気持ちが満たされて)時間をかけてもやりたいと思えることそんな「自分の中から湧き上がる活動」を指します。Hobby に必要な3大要素要素内容備考① 自発性(voluntary)自分の意思でやっている義務ではない、強制ではない② 楽しさ(enjoyment)やっていて楽しい、心が満たされる苦しさだけの活動は趣味とは言わない③ 継続性(sustained interest)続けたいと思える一時的な勉強や義務ではなく、時間をかけたいと思うもの「それはなぜ趣味(hobby...
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音読の発音とスピーキングの発音が大きく違う人

音読は上手なのに・・・音読のときは美しい発音で読めるのに、自分で話すと発音がくずれてしまう子がいます。一方で、音読時の発音とあまり変わらない子もいます。これは何が違うのでしょうか?✅音読は上手なのに、発言がくずれる子英語の音を「そのまま記憶する能力」が高い文章を音として再現するのが得意自分の言葉で作って話す習慣が少ない意味を考えながら話すと発音への意識が薄れる✅音読の発音と発言時の発音が変わらない子英語を「音だけではなく意味としても記憶している」文章を自分なりに理解しながら読んでいる例え言葉がまだ少なくても、全体の文脈を理解する力がある意味をよく分かった上で音読をするので、発音のリズムも体系化されているこの違いからも分かるように、音読のときの注意点によって、実際に使える英語力になるかどうかが大きく変わります。音読は「再生」、スピーキングは「生成」📖 音読:既に書かれた文章を読むため、発音に集中しやすい。🗣️ スピーキング:自分で文章を考えながら話すため、発音に意識を向ける余裕が少なくなる。音読では「音の型」が視覚的にサポートされるため、学んだ発音を再現しやすくなります。しかし、スピーキ...
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多読をしている子は「文法が弱い」って本当?

多読をしている子が「文法が弱い」と言われるのはなぜ?英語多読を続けていると、リーディングが得意になり、語彙力も伸び、英語を自然に理解する力がついていきます。しかし、「文法が弱い」と指摘されることがあるのも事実です。これは、文法を学ぶ過程が、多読中心の学習と学校の文法学習で大きく異なるからです。今回は、多読をしている子がなぜ文法が弱いと見られがちなのか、その理由を解説します。明示的な文法学習が不足するため多読では、「文脈の中で意味を推測しながら英語に慣れる」ことを重視します。例えば、「現在完了形」の文に何度も触れるうちに、「この表現はこういう場面で使われるんだな」と自然に理解できるようになります。しかし、文法のルールとして「have + 過去分詞の形は、過去と現在をつなげる意味がある」などと説明できるとは限りません。結果として、「なぜこの文法を使うのか?」を理論的に説明するのが苦手になり、周囲から「文法が弱い」と思われることがあります。間違えながら学ぶプロセスを経るため多読では、正確な文法を意識するよりも「意味が通じること」が優先されます。文法ミスを恐れずに英語を使うことを重視するため、...