英語

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英単語の読み方が変わる!Magic e(マジックe)のルール

先日、高校生のクラスでのこと。いくつかの単語を読むのに苦労していた生徒が数名いました。よく見てみると、その単語は「マジックe」ルールで読めるものばかり。そこで「最後の e があると、前の母音がアルファベット読みになるんだよ」と紹介したところ、生徒たちは一斉に「えっ!そういうことだったの!?」と驚き、感動していました。もし「マジックe」をまだ知らない方がいたら、ぜひ参考にしてください。Magic e(マジックe)のルールとは?単語の最後にeがあると、その前の母音はアルファベット読み(長母音)になる。そのe は発音しない(サイレントe)例(マジックeの単語の例)cap/kæp/帽子 → cape/keɪp/マントpin/pɪn/針→ pine/paɪn/松/パイナップルhop/hɒp/跳ぶ→ hope/hoʊp/希望mad/mæd/怒った→ made/meɪd/作った児童英語では当たり前になりつつありますが、それでもまだまだ知らない中高生はたくさんいます。暗記ではなく、ルールを知って単語が読めるようになると、英語の読みはグンと楽になります。是非知っておいてください!home
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themselves と theirself:間違いから見える英語の歴史

「themselves」を「theirself」と書いてしまう英語を教えていると、生徒がよくthemselves → theirselfと間違える場面に出会います。最初はあまり気にならなかったんですが、間違える子が多いのでなぜかなと探っていくと理由がありました。所有格の影響再帰代名詞にはパターンがあります。1人称・2人称は所有格 + selfmyselfyourself3人称は目的格 + selfhimselfherselfthemselvesつまり、myself / yourself の流れで「their + self」と考えてしまうのは自然なことなのです。歴史的な背実はこの違い、古英語の名残です。古英語では「self」は形容詞のように使われていて、代名詞の後ろにそのまま付けられていました。mē self(= me myself)ūs selfe(= us ourselves)hē self(= he himself)つまり、もともとは目的格 + selfが普通でした。ところが中英語以降、1・2人称では所有格 + selfの形が広まり、現在のmyself / yourselfが定着し...
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子どもが「趣味」を英語で語れない理由、知っていますか?

〜「hobby」って何だろう?〜「あなたの趣味について英語で書いてみましょう」そんな課題を出すと、こんな答えがよく返ってきます。「水泳です。健康にいいからです。」「絵を描くことです。成績がよくなるからです。」うーん…たしかに一見正しいように思えますよね。でも実は、「健康にいい」「成績が上がる」だけでは、英語で言うところのhobbyとはちょっと違うのです。Hobbyとは「好きでやっていること」hobbyは、ただ「役に立つこと」ではありません。英語でhobbyと言うとき、それは自分の意思で(誰に言われたわけでもなく)楽しくて(やると気持ちが満たされて)時間をかけてもやりたいと思えることそんな「自分の中から湧き上がる活動」を指します。Hobby に必要な3大要素要素内容備考① 自発性(voluntary)自分の意思でやっている義務ではない、強制ではない② 楽しさ(enjoyment)やっていて楽しい、心が満たされる苦しさだけの活動は趣味とは言わない③ 継続性(sustained interest)続けたいと思える一時的な勉強や義務ではなく、時間をかけたいと思うもの「それはなぜ趣味(hobby...
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音読の発音とスピーキングの発音が大きく違う人

音読は上手なのに・・・音読のときは美しい発音で読めるのに、自分で話すと発音がくずれてしまう子がいます。一方で、音読時の発音とあまり変わらない子もいます。これは何が違うのでしょうか?✅音読は上手なのに、発言がくずれる子英語の音を「そのまま記憶する能力」が高い文章を音として再現するのが得意自分の言葉で作って話す習慣が少ない意味を考えながら話すと発音への意識が薄れる✅音読の発音と発言時の発音が変わらない子英語を「音だけではなく意味としても記憶している」文章を自分なりに理解しながら読んでいる例え言葉がまだ少なくても、全体の文脈を理解する力がある意味をよく分かった上で音読をするので、発音のリズムも体系化されているこの違いからも分かるように、音読のときの注意点によって、実際に使える英語力になるかどうかが大きく変わります。音読は「再生」、スピーキングは「生成」📖 音読:既に書かれた文章を読むため、発音に集中しやすい。🗣️ スピーキング:自分で文章を考えながら話すため、発音に意識を向ける余裕が少なくなる。音読では「音の型」が視覚的にサポートされるため、学んだ発音を再現しやすくなります。しかし、スピーキ...
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多読をしている子は「文法が弱い」って本当?

多読をしている子が「文法が弱い」と言われるのはなぜ?英語多読を続けていると、リーディングが得意になり、語彙力も伸び、英語を自然に理解する力がついていきます。しかし、「文法が弱い」と指摘されることがあるのも事実です。これは、文法を学ぶ過程が、多読中心の学習と学校の文法学習で大きく異なるからです。今回は、多読をしている子がなぜ文法が弱いと見られがちなのか、その理由を解説します。明示的な文法学習が不足するため多読では、「文脈の中で意味を推測しながら英語に慣れる」ことを重視します。例えば、「現在完了形」の文に何度も触れるうちに、「この表現はこういう場面で使われるんだな」と自然に理解できるようになります。しかし、文法のルールとして「have + 過去分詞の形は、過去と現在をつなげる意味がある」などと説明できるとは限りません。結果として、「なぜこの文法を使うのか?」を理論的に説明するのが苦手になり、周囲から「文法が弱い」と思われることがあります。間違えながら学ぶプロセスを経るため多読では、正確な文法を意識するよりも「意味が通じること」が優先されます。文法ミスを恐れずに英語を使うことを重視するため、...
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英語×アートで楽しく学べるアクティビティ:ペアワークアイデア

英検5級レベルの単語や文を練習したら、実際に話して遊べるアクティビティを取り入れてみませんか?ここでは、ペアワークで「英語で伝える×絵を描く」楽しい活動をご紹介します!アクティビティの手順ペアを作る2人1組で役割を決めます。Aさん:英語の文を言う人(指示を出す)Bさん:絵を描く人(聞いて描く)Aさんが英文を作るAさんは英検5級レベルの単語や文法を使って、絵に描く内容を英語で伝えます。例文を参考にしてみましょう。There is a big lighthouse near the hill.(丘の近くに大きな灯台があります。)The houses are white and have red roofs.(家々は白く、赤い屋根があります。)Four boats are on the water.(4つのボートが水の上にあります。)Children are playing near the trees.(子どもたちが木の近くで遊んでいます。)The sky is blue, and there are many clouds.(空は青く、たくさんの雲があります。)There is a sm...
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英語✖️AI 英検5級の英語で田舎の風景を描こう!

今日は、英検5級レベルで英語を楽しむ方法をシェアします。英語学習を始めたばかりの方でも、身の回りの風景やイメージを英語で表現することで、自分の力を実感しやすくなりますよ。今回のテーマは「田舎の風景」です。下の画像を見ながら、簡単な英語で文章を作ってみましょう!田舎の風景を英語で表現する5つの文章以下は、英検5級レベルの単語と文法を使った例文です。この風景にぴったりな内容を考えてみました!1. There are many flowers in the field.(野原にはたくさんの花があります。)2. The girl walks on the hill.(女の子が丘の上を歩いています。)3. The sky is blue, and there are white clouds.(空は青く、白い雲があります。)4. The houses are small and pretty.(家は小さくてかわいらしいです。)5. Two cows stand under the tree.(2頭の牛が木の下に立っています。)6. Flowers grow near the house.(家の近...
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ライティングの難しさ:不自然な英語を書かないようにするには?

英語で文章を書くとき、「日本語で考えた内容をそのまま英語にする」という方法を取ることが多いかもしれません。しかし、この方法では、意味は通じても「不自然」と感じられる文章になりがちです。今回はその原因を解説し、自然な英語ライティングを身につけるための練習方法と、ネイティブからのフィードバックを受ける際の注意点についてお伝えします。日本語で考えた英語が不自然になる理由日本語と英語の論理構造の違い日本語は「文脈を共有する文化」がベースで、聞き手や読み手が補完して理解します。一方、英語は「論理を明示する文化」であり、すべてを具体的に書く必要があります。例:「今日は忙しかったけど楽しかった」だけではわかりません。以下のように詳しく書く必要があります。↓I had a busy day today, but it was enjoyable because I got to spend time with my friends.(訳:今日は忙しかったけど、友達と一緒にいられたので楽しかった)表現の文化的背景の違い日本語では感情や思いやりを直接表現しますが、英語ではそれを間接的に伝えることが多いです...
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日本語で考えた英語が「不自然」になってしまう理由と、その回避法

日本語で考えた英語英語を教えていると、生徒が言ったり書いたりする「英語が不自然」と思うことがよくあります。意味は通じても、「英語っぽくない」と感じられることがあるんです。どうしてそんなことが起きるのか、そしてどうしたら自然な英語を話せるようになるのか、考えてみましょう。なぜ日本語で考えた英語が不自然になるのか?英語と日本語の考え方の違い日本語は「文脈で分かることは省略する」ことが多い言葉です。でも、英語は「すべてをしっかり説明する」必要があります。この違いが、不自然に感じられる原因になることがあります。先日、私の母から以下の文を訳して欲しいと依頼されました「この度はご愁傷様です。お一人になられて寂しいことと思います。」→英語(直訳): "I'm sorry for your loss. I think you must feel lonely now that you are alone."英語では「お一人になられて寂しい」という部分が、相手の気持ちを勝手に決めつけているように聞こえてしまい、丁寧さが足りないと思われることがあります。文化の違い英語圏では、感情やプライバシーに対して慎重...
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snoopy展で英語ができることの素晴らしさを感じた瞬間

【この記事は娘が体験したので、彼女が書いています】昨日、東京にあるスヌーピー展を訪れました。この展示会は、スヌーピーの作者の足跡をたどり、漫画が壁一面に描かれている、ファンには夢のような空間です。展示されたスヌーピーの漫画はすべて英語で書かれており、各ページの端には日本語訳が添えられています。私は一つ一つの漫画を読み進めながら楽しんでいましたが、夫や他の来場者は私よりも明らかにゆっくりと進んでいるようでした。当初は「みんな丁寧に読みたいのかな」と思っていましたが、展示を見終わった後で夫と話していると、「絵を見て、日本語訳を確認して、また絵を見るという手順を踏まなければならず、地元の文化がよくわからないため、ギャグも理解しづらかった」と言われました。その時、周りの人たちのペースや夫の漫画に対する反応の薄さが理解できました。スヌーピーの魅力は、きっとそこにいた全員が感じ取っていることでしょう。しかし、スヌーピーの漫画に込められた文化的背景を完全に理解している人は実は少ないのかもしれません。これは、言語だけでなく、それを取り巻く文化や歴史にも精通していなければ、本当の意味での理解は難しいから...