
多読をしている子は「文法が弱い」って本当?
多読をしている子が「文法が弱い」と言われるのはなぜ?英語多読を続けていると、リーディングが得意になり、語彙力も伸び、英語を自然に理解する力がついていきます。しかし、「文法が弱い」と指摘されることがあるのも事実です。これは、文法を学ぶ過程が、多読中心の学習と学校の文法学習で大きく異なるからです。今回は、多読をしている子がなぜ文法が弱いと見られがちなのか、その理由を解説します。明示的な文法学習が不足するため多読では、「文脈の中で意味を推測しながら英語に慣れる」ことを重視します。例えば、「現在完了形」の文に何度も触れるうちに、「この表現はこういう場面で使われるんだな」と自然に理解できるようになります。しかし、文法のルールとして「have + 過去分詞の形は、過去と現在をつなげる意味がある」などと説明できるとは限りません。結果として、「なぜこの文法を使うのか?」を理論的に説明するのが苦手になり、周囲から「文法が弱い」と思われることがあります。間違えながら学ぶプロセスを経るため多読では、正確な文法を意識するよりも「意味が通じること」が優先されます。文法ミスを恐れずに英語を使うことを重視するため、...