英語

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themselves と theirself:間違いから見える英語の歴史

「themselves」を「theirself」と書いてしまう英語を教えていると、生徒がよくthemselves → theirselfと間違える場面に出会います。最初はあまり気にならなかったんですが、間違える子が多いのでなぜかなと探っていくと理由がありました。所有格の影響再帰代名詞にはパターンがあります。1人称・2人称は所有格 + selfmyselfyourself3人称は目的格 + selfhimselfherselfthemselvesつまり、myself / yourself の流れで「their + self」と考えてしまうのは自然なことなのです。歴史的な背実はこの違い、古英語の名残です。古英語では「self」は形容詞のように使われていて、代名詞の後ろにそのまま付けられていました。mē self(= me myself)ūs selfe(= us ourselves)hē self(= he himself)つまり、もともとは目的格 + selfが普通でした。ところが中英語以降、1・2人称では所有格 + selfの形が広まり、現在のmyself / yourselfが定着し...
YL1(1.0-1.9)

Curious George チョコレート工場へ

Curious George Goes to a Chocolate Factory題名: Curious George Goes to a Chocolate Factory著者: H. A. Rey出版社: HMH Books for Young ReadersYL : 1.2-1.5語数:661概要好奇心旺盛なサルのジョージと黄色い帽子のおじさんは、チョコレート工場の店舗に立ち寄ります。ジョージはチョコレートの作り方に興味をもち、見学ツアーに参加しますが、すぐに自分の探検モードにスイッチ!工場の中を歩き回った結果、ちょっとしたトラブルはあったものの、その後はヒーロー的な活躍をしてみんなを助けることになります。最後には、好奇心と冒険心がちょっとした「ヒーローの一歩」になるというハッピーなお話です。(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b=b||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts;(b.q=b.q||,e.appendChild(d...
YL1(1.0-1.9)

YL1.6 The Bear and Her Book

情報題名: The Bear and Her Book著者: Frances Tosdevinイラスト:Sophia O'Connor出版社: Fox & Ink BooksYL : 1.6語数:665概要ある日、読書好きのクマが一冊の大切な本を手に「新しいものを見つけよう」と旅に出ます。風の吹く丘を越え、星が瞬く夜空の下を歩き、出会った動物たちの悩みを助けながら、クマは少しずつ自分の旅の意味を見つけていきます。物語の終盤で、クマは「新しい世界」を探すことと「自分の原点に戻ること」の両方が大切だと気づき、本を胸に、優しく帰路につくのでした。(function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b=b||function(){arguments.currentScript=c.currentScript||c.scripts;(b.q=b.q||,e.appendChild(d))})(window,document,"script","//dn.msmstatic.com/site/cardlink/bundle.js?20220329...
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「key of」は間違い?前置詞toの正体を解説

【前置詞to】日本人が間違えやすい前置詞 "to"の本当の役割前置詞 "to"は、可能性や情緒を含んでいる?答えは「いいえ」です。"to"には、「かけがえのない縁」のような感情的な繋がりの意味はまったくありません。 "to"はただの「向かう先」を示す詞たとえば...gotoschool (学校に行く)give ittoher (女性に渡す)talktohim (他人に話す)このように、"to"は動作や活動の終着点/対象/向き先を示すだけです。動いているのは「動詞」の方であり、"to"には動きも情緒もありません。 go to の「to」はセットではない学習者の多くが「go to」をワンセットで覚えていますが、実際は「go」=行く動作、「to + 名詞」=その目的地を表す、という別々の役割があります。 I go. 私は行きます(どこへ?) → 不完全 I goto school. | 学校へ行きます → 「to school」で目的地が明確になる⭐️to は「go にくっついている言葉」ではなく、文の意味を完成させるのに不可欠なパーツなんです。なぜ "key to a door"なのか日本...
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【英語がペラペラ=テストが簡単?テストが得意=英語ペラペラ? その誤解】

英語教育に関わっていると、よく耳にする2つの誤解があります。ひとつは、 「英語がペラペラなんだから、テストなんて簡単でしょ?」 もうひとつは、 「テストで高得点なんだから、英語ペラペラなんでしょ?」一見、どちらも納得しそうな話ですが、実はこの2つの発想こそが英語学習をややこしくしている原因の一つです。そしてこの誤解を解くカギになるのが、「英語の処理能力」という考え方です。英語の「処理能力」とは?英語の処理能力とは、単語や文法の知識を持っているだけではなく、聞いたり読んだりした英語を瞬時に理解し、反応できる力のことです。たとえば:会話中に意味をすぐに捉えて返答できるリスニング中に内容をリアルタイムで理解できる長文を読むときに、スムーズに意味を取れるこれは「頭の中で訳す」のではなく、英語を英語のまま処理できる力とも言えます。英語がペラペラでも、処理能力とテスト力は別物帰国子女やおうち英語の子どもたちは、処理能力が高く、話すのが得意なことが多いです。 でも、いざテストとなると…三単現の"s"を忘れるスペルミスが多い文法ルールに沿っていないこれは、「感覚的な処理能力」はあるけれど、「正確さや形...
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英検準2級プラスの要約問題と2次試験

25年度から英検準2級プラスがスタートしました。要約問題から挑戦してみましょう!要約問題課題文1More and more people drink coffee in the morning. Some make it at home, and others buy it at cafes before going to school or work.Coffee also helps people enjoy time with others. They often meet friends at cafes to talk, relax, or even work there.However, drinking too much coffee is not good for your health. It can make people feel nervous, cause stomach problems, or make it hard to sleep.準2級プラス 要約のやり方(3ステップ)各段落の大事な文(中心文)を見つける1段落に1文ずつ、「この段落で一番伝えたいこ...
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小人たちのひとこと英語メッセージ:心がほっとする小さな魔法

Tiny Gnome Notes: A Little Magic for Your Dayこの頃、AIで作った小人たちの画像に、ほんの一言の英語メッセージを添えてSNSに投稿しています。ふと目にした人が、「あ、なんだかホッとしたな」と思えるような、そんなメッセージを届けたくて始めました。街から離れると、自分に近づける。英語は学ぶものでもありながら、ふとした瞬間に気持ちを届けてくれるものでもあると感じています。難しい文法でもなく、長いセリフでもなく、ただの一言。それだけで、誰かの一日に小さな光を届けられるかもしれない。そんな気持ちで言葉を選んでいます。画像はMidjourneyというAIツールで作っています。「森の中の小人たち」「本を読む小人」「瓶の船で旅する小人」など、想像の世界に遊びながら、心の中の風景を形にしています。もしよかったら、あなたもふとした瞬間に、小人たちのささやきをのぞいてみてください。そして、その一言が、あなたの今日をほんの少しでも優しくしてくれたら嬉しいです。春はノックしない。そっとやってくるhome
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「我慢をする」という英語の表現を覚えましょう

このブログでは「我慢をする」という言い方を学びます。「我慢する」は日本語と同じく、英語にも色々な言い回しがあります。それぞれ微妙に意味やニュアンスが異なり、状況に応じて使い分ける必要があります。「我慢をする」色々な言い回しendure(耐える・我慢する)意味:苦痛・困難・不快な状況を長期間耐え忍ぶ使い方:肉体的・精神的な困難に対して使うことが多い🔹Example:He endured the freezing cold for hours while waiting for help.(彼は助けを待ちながら、何時間も極寒に耐えた。)She had to endure a lot of criticism before she succeeded.(彼女は成功するまでに多くの批判に耐えなければならなかった。)tolerate(許容する・耐える)意味:不快なことや人をある程度「受け入れる」という意味使い方:他人の行動や状況に対して我慢する時によく使う🔹Example:I can’t tolerate his rude behavior anymore.(私はもう彼の無礼な態度に耐えられない...
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英語×アートで楽しく学べるアクティビティ:ペアワークアイデア

英検5級レベルの単語や文を練習したら、実際に話して遊べるアクティビティを取り入れてみませんか?ここでは、ペアワークで「英語で伝える×絵を描く」楽しい活動をご紹介します!アクティビティの手順ペアを作る2人1組で役割を決めます。Aさん:英語の文を言う人(指示を出す)Bさん:絵を描く人(聞いて描く)Aさんが英文を作るAさんは英検5級レベルの単語や文法を使って、絵に描く内容を英語で伝えます。例文を参考にしてみましょう。There is a big lighthouse near the hill.(丘の近くに大きな灯台があります。)The houses are white and have red roofs.(家々は白く、赤い屋根があります。)Four boats are on the water.(4つのボートが水の上にあります。)Children are playing near the trees.(子どもたちが木の近くで遊んでいます。)The sky is blue, and there are many clouds.(空は青く、たくさんの雲があります。)There is a sm...
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日本語で考えた英語が「不自然」になってしまう理由と、その回避法

日本語で考えた英語英語を教えていると、生徒が言ったり書いたりする「英語が不自然」と思うことがよくあります。意味は通じても、「英語っぽくない」と感じられることがあるんです。どうしてそんなことが起きるのか、そしてどうしたら自然な英語を話せるようになるのか、考えてみましょう。なぜ日本語で考えた英語が不自然になるのか?英語と日本語の考え方の違い日本語は「文脈で分かることは省略する」ことが多い言葉です。でも、英語は「すべてをしっかり説明する」必要があります。この違いが、不自然に感じられる原因になることがあります。先日、私の母から以下の文を訳して欲しいと依頼されました「この度はご愁傷様です。お一人になられて寂しいことと思います。」→英語(直訳): "I'm sorry for your loss. I think you must feel lonely now that you are alone."英語では「お一人になられて寂しい」という部分が、相手の気持ちを勝手に決めつけているように聞こえてしまい、丁寧さが足りないと思われることがあります。文化の違い英語圏では、感情やプライバシーに対して慎重...