Critical Thinking for Kids
題名: Critical Thinking for Kids
著者 : Angeline Gormley
出版社: Independently published
レベル: 英検3級ぐらいから
形体:ワークブック

ワークの説明
この本は、子ども向けに「考える力」を育てることを目的としたワークブック型の一冊です。いわゆる読み物ではなく、状況を読み取り、情報を整理し、理由を考えて結論を出すという思考のプロセスそのものを練習する構成になっています。
扱われている内容はとても身近です。朝寝坊してしまった男の子の話、体温を測って誰が病気かを判断する場面、草が伸びた庭を見て行動を推測する問題、泣いている赤ちゃんの理由を考える場面など、日常生活でよくありそうな状況が題材になっています。
子どもたちは英語を読みながら、「何が問題なのか」「その結果どうなったのか」「考えられる解決策は何か」「そこから何を学べるのか」といった問いに答えていきます。
特徴的なのは、段階的に考えさせる設計です。ヒントや選択肢が用意されている問題もあれば、手がかりなしで自分の考えを言語化する問題もあります。
また、論理と推論のセクションでは、職業や行動の手がかりをもとに人物を結びつけるなど、情報を整理して考える力が求められます。
英語としては比較的やさしく、文構造もシンプルですが、「読むだけ」「答えを探すだけ」では終わりません。英語を使って考える、理由を説明する、結論を導くという活動が中心にあります。
そのため、英語学習と同時に、思考力や説明力を育てたい場合にとても相性の良い教材です。
多読用の本とは役割が異なりますが、英語で思考する経験を積ませたい小学生中学年から高学年、あるいは英語に慣れてきた学習者にとって、非常に実用的な一冊だと感じます。
英語を「理解する」だけでなく、「使って考える」段階へ進むための橋渡しになる本です。


