Little Witch Goes to School
題名: Little Witch Goes to School
著者 : Deborah Hautzig
出版社: Random House Books
YL: 1.5
語数: 1,350
あらすじ
リトル・ウィッチは、友だちと同じように学校に通いたいと思っていました。
でも、母は学校には行かせたくありません。
リトル・ウィッチは「とても、とても悪い子になる」と約束すれば学校に行かせるという母の条件を飲み、学校に通い始めます。
ところが、学校では逆に優等生ぶりを発揮し、たくさんの友だちと仲良くなったり、ほうきに乗せてあげたりしながら楽しく過ごします。
母との約束—「悪い子になる」—を守ろうとしますが、結局うまくいきません。
本文で文法の勉強:不定詞(形容詞的用法)
There was nobody to play with except her cat, Bow-Wow, and her bat, Scrubby.
(ボウワウという猫とスクラビーというコウモリ以外に、遊ぶ相手はいなかった。)
この文で学習者がよく引っかかるのが、最後の with。
「なんで with が残るの?」という質問です。
ポイントは、play with はセットでひとつの意味をつくるということ。
play だけでは「遊ぶ」ですが、play with で「〜と遊ぶ」になります。
つまりこの文は、
「遊ぶ相手(=一緒に遊ぶ人)」がいない
という意味なのです。
だから play with の with は「誰と遊ぶか」を表すために必要なのです。
play with my friend(友だちと遊ぶ)
→ my friend がいないときは?
→ nobody to play with(遊ぶ相手がいない)
と考えます。
同じ用法の文がまた出てきます。↓
Each child had a cubby to put things in.
(子どもたちはそれぞれ、物を入れる棚をもっていました。)
ここでも、to put things in の in が「なぜ残ってるの?」と気になるところですよね。
でも、これも考え方は同じです。
put in は「〜に入れる」というセットで使う表現だからです。
たとえば
She put her books in her bag.(彼女は本をかばんに入れた)
という文では、in her bag で「どこに入れるか」を表しています。
今回の文では「入れる場所(=cubby)」がすでに前に出てきているので、あとには in だけが残っているのです。
つまり、
Each child had a cubby.(それぞれ棚をもっていた)
They could put things in it.(その中に物を入れることができた)
この二つの意味が合わさって
Each child had a cubby to put things in.
という文になるんですね。
英語では、play with や put in のように「動詞+前置詞」でひとつの意味をつくるものがたくさんあります。
だから前置詞が「残る」のではなく、「ちゃんと意味を持って残っている」んです。

色々な不定詞
Little Witch Goes to School の最初の20ページをざっと読むだけで、こんなにたくさんの不定詞が出てきました。
- there is nobody to play with.
 - they can teach you to be mean.
 - Aunt Grouchy told me to go away.
 - What if I promise to be good?
 - Remember to be bad!
 - She was shocked to see Little Witch in her classroom.
 - Watch me fly (原形不定詞)
 - Ms. Brooks was very relieved to hear that.
 - Each child had a cubby to put things in.
 - Whose job is it to feed the fish today?
 
これだけ見るだけでも、「不定詞」は英語の中でどれほど大切な役割を持っているかがよくわかります。
to 〜 はただの形ではなく、「目的」「感情の理由」「動作の内容」を伝える、とても便利な道具なんです。
つまり不定詞を理解できると、
・自分の気持ちを説明できる(I’m happy to see you.)
・目的を言える(I went to the store to buy milk.)
・何をするべきかを伝えられる(I have homework to do.)英語の世界が一気に広がります。
Little Witch のような児童書は、文が短く、自然な形で不定詞が使われているので、「教科書で習ったことが物語の中でどう生きているか」を感じられる最高の教材です。

        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
  
  
  
  