段階別読み物:Graded Readers(グレーデッド・リーダーズ)
多読には必須の言語学習者向けの書籍で、
特定の言語レベルに合わせて難易度が調整されています。
一般的に、
- 初級者
- 中級者
- 上級者
などのレベルに分かれており、それぞれのレベルに合った文法や語彙が使われています。
レベルが上がるにつれて、前のレベルで学んだ語彙が体系的に積み重ねられることによって
語彙を強化でき、定着させることができます。
制限された語彙と文法
各レベルのグレードリーダーズでは、学習者が理解しやすいように語彙や文法が制限されています。
初級者向けの本では簡単な単語や短い文が使われ、徐々に難易度が上がっていきます。
イラストの仕様や話を単純化したりもして工夫が施され、
学習者がストレスなく読み進めることができます。
レベル分けされた文章
グレーデッド・リーダーズは、言語学習者のレベルに合わせて文章がグレード分けされています。
初級者向けから上級者向けまで、さまざまなレベルが用意されています。
オーディオや補助資料の提供
全てではないですが、一部のGraded Readersには、オーディオバージョンや教師向けの補助資料が付属しています。
リスニングや他のスキルの向上をサポートします。
豊富なジャンルとテーマ
小説、短編小説、伝記、旅行記などさまざまなジャンルやテーマの文章が含まれています。
学習者は興味深い内容を通じて言語を学ぶことができます。
Graded Readersの先駆者
Michael Westが
Graded Readersを作りました
試行錯誤の上、語彙が制限されている多読のシリーズ
New Method Supplementary Readersを1069年に
出版しています
この本は7レベルで設定されています。
Graded Readersの種類
Oxford Bookworms Library
オックスフォード大学出版局から出版されており、
さまざまなレベルやジャンルのリーダーが含まれています。
Starterからレベル6まで7段階で難易度が変わります。
レベル6の見出語は2,500語レベル
Penguin Readers
ペンギンブックスが出版しているグレーデッド・リーダーズで、
レベルや興味に合わせて選択できる多くのタイトルがあります。
Starter からレベル7まで8段階で難易度が変わります。
Pearson Readers
英語教育や学習のための書籍シリーズです。
様々なレベルや興味に合わせて、英語学習者が読みやすいように選ばれた原書を元にしています。
英語を第二言語として学ぶ人々や英語のリーディングスキルを向上させたい人々にとって、
貴重なリソースとなっています。
Starter からレベル6まで7段階で難易度が変わります。
レベル6の見出し語は3,000語
Cambridge English Readers
ケンブリッジ大学出版局が出版しており、
英語学習者向けに設計されたさまざまなレベルのリーダーが含まれています。
全ての作品がオリジナルで有名な文学作品を書き直した本ではありません。
レベルは1から6まで6段階で難易度が変わります。
レベル6の見出し語は3,800語なので、
レベルが高くなって他のグレーデッド・リーダーズでは物足りなくなったらこのシリーズがおすすめです。
Macmillan Readers
マクミラン出版が提供しているグレーデッド・リーダーズで、
さまざまなレベルやテーマのリーダーが含まれています。
古典作品も多いのですが、かなり読みやすく書き直されたシリーズです。
オリジナルの作品も多く、多読が未経験の人でも読みやすいシリーズです。
レベルは6段階に分かれており、レベル6の見出し語は2,200語と少なめです。
Graded Readersとネイティブ用に書かれた本の違い
難易度
Graded Readers は、学習者の英語のレベルに応じて選ばれた難易度の文章で書かれています。
学習者は自分の能力に合った読み物を選択し、
自信を持って読み進めることができます。
一方、ネイティブ用の本は、一般的にネイティブスピーカー向けに書かれており、
難しい表現や専門用語が含まれることがあります。
言語の使い方
Graded Readers は、学習者が理解しやすいように、
単語の選択や文の構造が簡潔でわかりやすいようになっています。
一方、ネイティブ用の本は、自然な英語の使い方や表現が使用されています。
目的
Graded Readers の目的は、学習者がリーディングスキルや語彙を向上させ、
英語を楽しみながら学ぶことです。
一方、ネイティブ用の本は、エンターテインメントや情報提供など、
さまざまな目的に向けて書かれています。
批判
段階別読み物は「本物ではない」という主張もあります。
最終的な目標として、学習者読まなければならないのは本物でなくてはいけない
という考え方からです。
しかし、目標が本物だからといって
最初から本物で苦しむ必要はありません。
段階的な読み物をスピード感を持って読めるようになってから、
本物に手を出すという方法で全く問題ありません。
人は何かを学ぶとき、いきなり本物で学ぶことをしていないはずです。
野球を学ぶ時、いきなり硬球を使ったりしないのと同じ理由です。
グレーデッド・リーダーズをたくさん読んでから、段階的にペーパーバックに移っていけばいいことです。
初中級者はGraded Readersがおすすめの理由
英語をまだ始めたばかりの初級者は、
そもそも持っている単語が少ないです。
多読を通して、同じ単語に何度も何度も出会わなければならないのに
いきなり現地の子達が読む絵本を読んでも
二度と出会わないかもしれない単語のオンパレードになる可能性があります。
グレーデッド・リーダーズは文法や単語をコントロールして
学習者が何度も同じ構文や単語に触れることができるようにしてくれているので
自然にレベルを上げていくことができます。
現地の子達が読む絵本やチャプターブックは、どうしても読みにくく
英語力がまだまだ未熟な学習者が手を出しても
解釈違いに陥ることが多々あります。
多読はスピード感を持って98%の既知語で読むことがベストな状態ですから
分かりにくい表現満載のネイティブ用の本は不向きなのです。
ここまでGraded Readersの説明をしてきましたが、
多読を実践したい方&している方は自信を持ってGraded Readersを読んでください。
そして、読むことに慣れ、幅を広げたいと思う時に、
現地の子達が読むネイティブ用の本を手に取って、
本物の英語の世界へ入っていって欲しいと思います!
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