国際多読教育学会(英語です)によると、
Graded Readersのみを読んでいる生徒の方が
ネイティブが読んでいる一般書とGraded Readersを併用して読んでいる生徒より
fluency(流暢さ)において優っている
そうです。
段階的読み物には
- Leveled readers
- Graded readers
があります。
今日はこの二つについての記事を書きました
違い
Leveled ReadersもGraded Readersも
レベルに合わせて適切な教材を提供することを目的としていますが
いくつかの違いがあります
対象読者層の違い
Leveled readers
主に子供向けに設計されています。
英語ネイティブや第2外国語学習者の
幼稚園から小学校低学年の子供たちが
自分のレベルに合わせて読むことができるように調整されています。
レベルとしては、幼稚園から小学校低学年向けの簡単な物語から、
中学校の高学年向けのより複雑な内容まで、さまざまなレベルが提供されています。
Graded readers
一般的には大人向け(中学生以上)に設計されています。
異なるレベルの英語学習者に対応するように作られており、
子供から成人までの幅広い読者層を対象としています。
内容の違い
Leveled readers
主に教育的な物語やシンプルな文章を含んでいます。
単語の使用やストーリーの展開が子供たちの理解に適したものになっています。
Graded readers
様々なジャンルの本が含まれます。
小説、短編小説、ノンフィクション、クラシックなど、幅広い選択肢があり
内容もLeveled Readersより成熟している場合があります。
言語的な難易度の違い
Leveled readers
文法や語彙が簡単であることが一般的です。
子供たちの英語の能力に合わせて、
言語の難易度が調整されています。
ただ、ネイティブ用に出来上がっているので、
レベルが上がるごとにGraded Readersより読みにくくなります。
Graded readers
こちらも文法&語彙が制限されており、読みやすいですが
レベルが上がっていくと、より高度な言語的要素を段階的に上げていきます。
文法や語彙のレベルが、読者がより高度な英語を理解できるように設計されています。
どちらを読むのが良いか?
日本の小学生向けの場合
Leveled readersは、
英語の初心者や読解力を向上させたい小学生にとって非常に有用です。
基本的な単語や文法の理解から始めることが可能です。
Leveled readersは、文法や語彙が簡単で、
子供たちの興味を引きつける物語や図版が豊富に含まれています。
中学生から多読を始める場合
Graded readersは、
英語を学び始める中学生やそれ以降の学生にとって適しています。
彼らは既に母国語での基礎的な読解能力を持っています。
そのため、より高度な言語的要素や複雑なストーリーが含まれた教材を利用することができます。
注意しないといけないこと
ただし、同じ中学生でも、
初学者や英語が苦手な方にとっては、
普通のGraded Readersからのスタートでは
難しすぎる可能性があります。
Graded Readersで超初心者用のものというのは少ないです。
その場合は、かなり下のレベルのLeveled Readersで慣らしていくと良いでしょう。
初心者向けのLeveled Readersでは、単語数が少なく、
簡単な文構造で書かれており、新しい言葉やフレーズを学ぶのに最適です。
ただ、最初のLeveled Readersは易しいのですが、
Leveled Readers自体がネイティブ用に作られているので
YL1.0 弱ぐらいから急に難しくなります。
そのあたりになったらLeveled Readersを無理して読み進めるのではなく
Graded Readersに移行していくと
読みにくくて嫌!!
となるのを防げます。
両方とも異なる目的を持ったシリーズですから、
用途に合わせて読んでいきたいものですね。
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