「多読といえばGraded Readers」の時代は終わった?

多読といえばGraded Readersだったが…

先日、教室用にMacmillan Readersを買い足そうと思い、久しぶりに調べてみました。

すると、

「あれ?」

と思ったのです。

以前はたくさんあったはずのタイトルが見つからなかったり、絶版になっていたり、中古しか手に入らなかったり。

2000年代から2010年代前半にかけて、多読といえばOxford BookwormsやMacmillan Readersでした。

多読をやっている教室にはGR(Graded Readers)がずらりと並び、生徒たちはレベルに応じて本を選んで読んでいました。

ところが今は、当時ほどの勢いを感じません。

では、多読そのものが下火になったのでしょうか。

多読はなくなっていない

いろいろ情報を集めると、そうではないように思います。

実際、

  • ORTを持っています
  • オンライン図書で読んでいます
  • おうち英語と多読をやっています
  • 高校で多読の授業があります

という話を聞くことは珍しくありません。

実際、生徒たちの様子を見ていると、

  • ORTを持っています
  • Dragon Mastersを読んでいます
  • Magic Tree Houseがあります

という話を聞くことが増えました。

もちろん全ての家庭ではありません。

しかし少なくとも、「英語の本を家に置く」という文化は以前より広がっているように感じます。

英語の本を読む子がいなくなったわけではないのです。

むしろ以前より英語の本に触れている子もいるように感じます。

多読の主戦場が変わった

もしかすると、

GRが人気でなくなったのではなく、

多読の主戦場が教室から家庭へ移った

のかもしれません。

昔の多読は、

教室や大学が本棚を整備し、生徒に本を貸し出すスタイルが中心でした。

多読を始めたくても、自分で何百冊も本を揃えるのは現実的ではありません。

だからこそ、教室の本棚に価値がありました。

ところが現在は状況が違います。

インターネットで本を購入しやすくなり、

おうち英語に取り組む家庭も増えました。

その結果、

英語教室の本棚が入口だった時代から、

家庭の本棚が入口になる時代へと変わってきたように感じます。

多読の中身も変わった

そして、多読で読まれる本も変化しました。

以前は、

  • Oxford Bookworms
  • Macmillan Readers
  • Penguin Readers

などのGRが中心でした。

しかし現在は、

  • ORT
  • I Can Read!
  • Branches
  • Dragon Masters
  • Magic Tree House

などの児童書を読む子が増えています。

これは、多読が衰退したというより、

多読を始める年齢が下がった結果なのかもしれません。

GRはもともと第二言語学習者向けに作られています。

一方、児童書は英語圏の子どもたちが実際に読む本です。

おうち英語の広がりによって、より早い段階から児童書に触れる子どもたちが増えたのでしょう。

それでもGRの価値は変わらない

とはいえ、GRの価値がなくなったわけではありません。

むしろ中学生や高校生になってから、その良さを再認識することがあります。

語彙が整理され、

文法もコントロールされ、

長い文章を無理なく読める。

特に、

「児童書は読めるけれど、英検準1級レベルになると苦しい」

という生徒には、今でもGRが役立つ場面があります。

時代が変わっただけ

昔は、

「英語の本を読みたければ教室で借りる」

という時代でした。

今は、

「家で英語の本を読む」

という選択肢を持つ家庭が増えています。

だから、

「GRが廃れた」

というより、

多読の中心がおうち英語へ移った

と考える方が自然なのかもしれません。

Oxford BookwormsやMacmillan Readersが多読の主役だった時代は確かにありました。

しかし、多読そのものがなくなったわけではありません。

読まれる本や場所が変わっただけなのだと思います。

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